先日開催された「オーストラリア・タスマニア乗馬の旅 」の参加者の声が寄せられました。FRCの活動についてご覧ください。
2025年1月19日(日)~25日(土) MN 東京都、50代男性、勤務医
FRCに入会して2回目の合宿は30周年記念のタスマニアツアーでした。長身で俳優のようなマーカスさんと弁護士資格をもつエリーさんが夫婦で運営するジャンクション・ファームが今回の旅の舞台です。
晴わたる大空に緑豊かな牧草地が広がり、川面がキラキラと輝いています。空気は高原のように澄んでいて、真夏の1月といっても肌寒さが心地よく感じられます。牧場の馬たちは全頭裸蹄で、馬装はロープホルターとエンデュランス鞍(+前肢ブーツ)のみです。つまり蹄鉄もハミも使わず、曳き手がそのまま手綱になります。
アニマル・ウェルフェア先進国で暮らす馬に騎乗することに期待が高まりました。私を担当してくれたお馬さんはジェム(Gem)と名付けられたアングロアラブの牝馬(19歳、鹿毛)です。部班での馬添いは微妙ですが、年齢の割に前進気勢のある力強い歩様が魅力です。
ジェムの背にまたがり、2500エーカー(東京ドーム200個以上)の牧場の敷地内を散策しました。
馬歴の浅い私はハミなしで速歩や駈歩をしたことがなかったのでワクワクしました。普段当たり前のように使っているハミの欠点や利点を感じる貴重な機会となりました。裸蹄の馬がトレッキング中に路面状況を敏感に感じていることもよく分かりました。
タスマニアの豊かな自然の中で、様々な動物がそれぞれのペースで生きています。馬、犬、牛、羊、そしてヒト。さらに野生のワラビー、鹿、カンガルー、多種の鳥類などなど。馬にまたがって、犬たちと協力しながら、広大な牧草地に放牧された牛や羊の群れを追いました。真似事ではありますが、こんなカウボーイ体験ができるのはこのツアーの醍醐味であると思います。
海岸近くの草原では、カンガルーの家族が少し離れたところから私たちの部班をじっと見つめていました。自然の中の動物たちは、言葉こそ話さないけれど、非言語的なやりとりに満ち溢れています。
美しい自然の昼夜放牧でリラックスした馬たちの様子をみていたら、狭い馬房暮らしでレッスン漬けの馬たちのことが思い出されました。
乗馬トレッキングの後は地元産の美味しいワインやビール、ウイスキーが待っています。
飲みながら馬や地元食材の話で盛り上がりました。多様な背景や動機を持つツアー参加者の皆さまですが、馬や乗馬への思いを語る中ですぐに打ち解けました。銀座にもあるという乗馬シミュレーターを用いて、ほろ酔いの即興指導もためになりました。
マーカスさんとエリーさんは本当に素敵なご夫婦で、3人の子供たちも自然の中でたくましく育っている様子が伝わってきました。真夏の牧場の夜空には満天の星が輝いていました。
最後に感謝したいのは、ジャンクション・ファームの皆さまに加え、FRC代表田中さんの代わりにツアーリーダーをして頂いた白井華子さんです。専門性の高い通訳に加え、白井さんのリーダーシップに安心し、感動する場面が多々ありました。ありがとうございました。



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