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相馬野馬追見学会2026【体験記】

  • 6 時間前
  • 読了時間: 5分

先日開催された「相馬野馬追見学会2026」の同行スタッフより体験記が寄せられました。FRCの活動の一端として、ぜひご覧ください。

2026年5月22日(金)~25日(月)長谷部耕平

定例会などでご挨拶させていただいた方も多いかと思います。FRCのお手伝いをしているライターの長谷部です。

時間が経つのは早いもので、FRCの活動をお手伝いするようになってから、4年が過ぎました。昨年に続き、今年も相馬野馬追見学会には運転・同行スタッフとして参加しました。

せっかくの貴重な機会ですので、今年はあらためて体験記として記録を残すことに。相馬野馬追の迫力、そしてFRCの見学会ならではの魅力が少しでも伝われば幸いです。

5月22日(金)

新幹線で仙台駅に到着後、所定のレンタカー店に現地集合。みんなでハイエースグランドキャビンに同乗し、野馬追に参加される菅野さんのお宅へ移動しました。

そこで見せていただいたのは、先祖代々受け継がれてきた武具の数々。安土桃山時代の鎧や兜など、普段であれば博物館の展示ケース越しに眺めるようなものを、実際に手に取り、身に着けさせていただくという、たいへん貴重な経験をさせていただきました。


写真は2025年のツアーのもの。菅野長八さんに300年前の兜を被らせてもらい、ご満悦の筆者。
写真は2025年のツアーのもの。菅野長八さんに300年前の兜を被らせてもらい、ご満悦の筆者。

さらには兜や甲冑を手にとって博物館のキュレーターなみの説明をしてもらえたのにはビックリ。鎧の紐を20年ごとに取り替えるとか、兜の顎紐には断面が丸いものと平らなものがあり、それぞれ武士の系統が違うとかいった、貴重なお話ばかりでした。

あわせて、相馬野馬追の流れや見どころなどについて説明を受けました。田中代表と、昨年末に亡くなられた菅野長八さんとの長年にわたる親交があってこそのご縁であり、一般的なツアーでは不可能な特別な時間だったと思います。

その後は、松川浦の宿舎の日本旅館 晴風荘へ移動。豪華な夕食をいただきながら団らんし、温泉で旅の疲れを癒やしました。

5月23日(土)

翌朝は早朝5時半頃に宿を出発し、菅野さん宅近くで出陣前の馬装を見学しました。

普段の乗馬クラブで見る馬の姿とはまったく違い、早朝の冷たい空気の中で馬装が進められていく様子には、独特の緊張感があります。


乗馬クラブに通っていても、ブリティッシュやウエスタンなど西洋の馬具しかないのが普通ですから、日本古来の鞍や鐙(あぶみ)が装着される様子を見るのはレアな体験だと言えます。乗馬愛好家でも「完成形」の騎馬や甲冑武者しか見たことがないはずです。

その後、宿に戻って朝食を取り、休憩をはさんで菅野さんの所属する北郷の本陣へ移動。出陣式を見学しました。


甲冑をまとった騎馬武者たちが列をなして田園の農道を進んでいく光景を見ると、まるでタイムスリップしたかのような錯覚を覚えます。まさに壮観。戦国時代の風景が突然立ち上がってくるような、不思議な迫力がありました。


※写真は2025年のもの。
※写真は2025年のもの。

出陣式の後は、甲冑武者たちの移動に合わせて先回りし、各郷から騎馬武者が三々五々集まってくる様子を見学しました。

およそ十分な広さがあるとはいえない会場に100騎近くのもの馬が集まり、多くの観客の視線を浴びながら武者の呼び出しや掛け声が響くなかを進んでいきます。観客と騎馬を隔てる柵もありません。乗馬クラブであれば「馬を驚かせないために避けるべきこと」が、ほとんど全部そろっているような環境です。

実際に馬がいななき立ち上がる場面もあり、危険を感じることもありました。改めてこの行事が、単なる観光イベントではなく、人馬ともに高度なトレーニングを必要とするものなのだと感じました。

その後、北郷の神旗争奪戦を間近で見学。ひらひらと舞い降りてくる旗をめぐって騎馬武者たちが駆け寄る場面は、遠くから眺めるのとはまったく違う迫力がありました。馬同士が接触してダンゴ状態になるのです。しかも騎手(武者)は旗を巡ってムチを振り回しています。

通常、乗馬クラブでは乗馬状態で横に並ぶことすら危険とされています。馬乗りほど神旗争奪戦のリスクの高さに驚くはず。

5月24日(日)

この日は、相馬野馬追のなかでも最も注目を集める行事が行われる日です。神旗争奪戦ではなく甲冑競馬だけを見に来たツアー集団も多かったように記憶しています。

当日は早めに宿を出て、会場となる雲雀ヶ原祭場地へ移動してブルーシートを敷いて見学しました。

※写真は2025年のもの
※写真は2025年のもの

まず圧倒されたのは、甲冑競馬の迫力です。甲冑をまとった騎馬武者が旗指物をなびかせながら疾走する姿は、映像で見る以上に力強く、馬のスピード、蹄の音、観客席の熱気が一体となって迫ってきます。甲冑競馬には武具を見せてくれた菅野茂雄さんも参加していました。

続いて行われた神旗争奪戦は、前日とは違い総勢200騎以上の騎馬武者が参加する大規模なものです。前日に間近で見た神旗争奪戦とはまた違い、雲雀ヶ原の広い会場全体を使って繰り広げられるため、行事としてのスケールの大きさを実感できました。

一方で、距離があるぶん、細かな馬の動きや騎馬武者同士の駆け引きまでは見えにくい場面もあります。臨場感という点に限れば、ロープ一本を隔てて間近で観戦できた前日の神旗争奪戦のほうが迫力を感じました。

5月25日(月)

最終日は、小高神社で行われる野馬懸を見学。相馬野馬追というと、甲冑競馬や神旗争奪戦の華やかなイメージが強いかもしれません。しかし、古来からの姿を色濃く残しているのは、この野馬懸だといわれています。

人が馬を追い、捕らえ、神前に奉納するという神事としての相馬野馬追です。もちろん本物の「野生の馬」ではないのですが、形式を残している点こそ重要だと言えます。若者や子どもたちも多く参加しており、伝統の継承に努めている様子が伺えます。


最後に

FRCのツアーは特別です。関係者の方々と直接お話して準備の現場を見せてもらうなど、地域の方々のご厚意に触れることができます。おかげで、相馬野馬追をより立体的に理解することができました。

私自身、運転・同行スタッフとしての参加ではありましたが、今年もたいへん貴重な経験をさせていただきました。

相馬野馬追を初めて見る方はもちろん、馬に関わる方、歴史や地域文化に関心のある方にとっても、FRCの見学会は大きな学びと刺激のある機会になると思います。






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