先日開催された「FRC北海道エンデュランス入門合宿 」の参加者の声が寄せられました。FRCの活動についてご覧ください。
北海道十勝鹿追町 2024年5月10日(金)~12日(日)
MN 東京都、50代男性、勤務医
FRCに入会して初めてのイベント参加でしたが、とても貴重な体験をさせて頂きました。私は馬歴が2年と浅く初級者ですが、エンデュランスに強く惹かれています。
主な理由は、美しくも時に過酷な大自然が競技場であること、そして人馬の関係が対等でないと完走できないだろうと直感したことです。いつの日か、ライダーとして競技に参加したいと切に願っています。
そのような私にとって全日本選手権が実施される北海道十勝鹿追町におけるFRCエンデュランス入門合宿は想像を超える有意義な体験でした。
この合宿をお勧めするポイントは、2人の大ボスによる座学と実践的な練習だと思います。FRC代表で世界最高峰のエンデュランスTevis Cup(米カリフォルニア)完走者の田中雅文さんからは、世界的な視点からエンデュランスの歴史や世界大会への挑戦、日本エンデュランスの将来についてうかがいました。
鹿追町で日々馬たちと暮らしているWWRC代表の片山彰さんは、日本初のエンデュランス大会の優勝者です。大会関係者(特に獣医師やライダー)とのやりとりで感じたことなどを包み隠さず教えて頂きました。
合宿中、我々参加者をお世話して下さったWWRCのスタッフの方々もお一人お一人が本当に素晴らしく、感銘を受けました。
野外ランチパーティでは、チーム片山の総力が結集された素晴らしいおもてなしを受け、合宿のハイライトになりました。
現役のエンデュランスライダーで全日本大会で優勝経験のある三浦康暢(みうらやすのぶ)さんが大会に向けて練習している様子を垣間見れたことも大きな刺激となりました。
私が3日間お世話になったお馬さんは、ハンガリー国営バボルナ牧場の血統を引き継ぐ純血アラブのスタリオン、芦毛のアマールでした。
スタリオンだけに放牧中の生傷が絶えないようですが、人を乗せると由緒正しき紳士のようでした。「この辺りの山道は全部分かっているから、姿勢正して乗っていろ」と言わんばかりに鹿追町の美しい野山を疾走してくれました。
私の下手なバランスや無意味な扶助は全てアマール伯爵に見透かされているようでした。
鹿追町の大自然の中でお馬さんに導かれる感覚は、馬場の重労働でやる気を失くしたお馬さんに強い扶助を繰り返す感覚に比べると最高に心地よいものでした。
最後に私の失敗談をお教えします。
競技会運営の経験の長い片山さんが設定して下さった競技形式の練習は本当にためになりました。丁寧に設置して下さった標識と地図のお陰で10km程度のコースを逸脱することなく走れたのですが、先頭ライダーの役割を担っていた私が最後の最後でコースを間違え、間違った方向からゴールしてしまいました。
待っていた片山さんは「全員、失権です。失権でも馬体検査は受けて下さい」と険しい表情で我々に語りかけました。私は本当に悔しくて悔しくて、この体験を教訓として忘れることはないだろうと痛感しました。
二人の大ボスの優しいオーラに包まれるようにして、私を含む合宿参加者は十勝鹿追町のWWRCで3日間の楽しい時間を過ごしました。
ありがとうございました。
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